こんばんは。そしてはじめまして。
演奏会前日のブログは清水くん...ではなく、チェロパートの橋本がお送りいたします。
よろしくお願いいたします。
いよいよ演奏会の前日になりました。今日の合奏練習はたくさんのエキストラに来ていただき、
全曲通しで行いました。いや、なんというか...疲れますね。自分は大学院生なので、過去にオーケストラ
の演奏会の経験は何度もあるのですが、今年のプログラム体力消耗が一番激しいものだと感じます。
今日、先生が合奏中に「この音楽に完成などない。だから、本番も新しく何かを発見するつもりで演奏して
ほしい」と仰っていました。この言葉に自分はとても共感しています。
よく、「練習は本番のように。本番は練習のように」といわれますが、本番は本番です。魔物が潜んでいます。
練習よりうまくできなかった失敗をひとつひとつ数えたらきりがありません。しかし、本番でしかできないこともあるのではないかと思います。緊張した雰囲気の中で、周りの音を聴けるようになったり、ホールの効果もあって、今まで特に気づかなかった素敵なフレーズを発見したり...
それが演奏の成功につながらなかったとしても、「気づく」こと、ひいては先生のおっしゃるような「発見する」
ことが一番大事なのではないかと思います。
オーケストラは演奏が失敗したら終わり、ではありません。
失敗も成功も、新しく「発見」したことも含めて受け入れることで、後の演奏や次の場面に活かすことができます。
それをすこしずつ達成しながら、音楽を続けることができることは、最高に楽しいことだとおもいませんか?
さて、文も長くなってきたので、明日の曲の魅力を紹介していきましょう。
それぞれの曲を、漢字一文字で表していきたいと思います。
・交響詩「フィンランディア」. . . 漢字 「 澄 」
圧政に対する抵抗を反映して作られたこの曲ですが、なんといってもこの魅力は、フィンランドの冷たい空気
が感じられることだと思います。抵抗するだけでなく、フィンランドの美しい自然を抒情的に歌い上げています。
物理的な力が弱くても、美しいものに対する感動や畏敬の念があれば、よりよく生きていけるのだと感じ支えてくれます。
・シューベルト 交響曲第7番(8)番「未完成」. . . 漢字「 浄 」
この曲目はプログラムに解説を書かせていただきました。一人の悩んでいる人間が、過去の思い出に浸ったり、後悔したり. . . という思考の過程を経て、恢復し美しくなっていく様を描いているように思います。
・ブラームス 交響曲第2番. . . 漢字「 戯 」
この曲を初めて聞いたとき、1楽章から4楽章にむけて、夕方から夜を経て明け方へという時系列を感じました。夕方から夜は、一日の中で一番楽しくて安心できる時間、団らんが待っています。子供のころ、夜じゅう寝ないことを初めて経験したとき、わくわくしませんでしたか?そんな安心感と、少し危険な感じと、遊び心、などさまざまな感情が込められている、豊かな曲のように思います。
明日のプログラムにはアンケートがはさみこまれています。もしこの記事をご覧になっている方がおりましたら、
曲を聴いて感じたこと、漢字にして書いてみても面白いかもしれませんね(色でもいいですよ!)
ではまた明日。ホールでお会いしましょう~!
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